軍学共同反対連絡会は、2017年度の防衛装備庁「安全保障技術研究推進制度」の採択結果が発表されたことを受けて、その分析と私たちの課題をまとめた緊急声明を発表しました。緊急声明のポイントは、次の通りです。
□予算が16倍(110億円)に激増する中、応募・採択状況に注目が集まる
□応募総数は、昨年44年 → 今年104件と2倍強に増加したが、日本学術会議の新声明の影響は明らかであり、大学からの応募は昨年(23件)並み(22件)にとどまる → 採択はゼロ。ただし、他の採択課題5件の「分担研究機関」に大学が加わる(大学名未公表)
□公的研究機関からの応募は、昨年11件 → 今年27件と増加 → 採択は5件
□企業からの応募が、昨年10件 → 今年55件と著しく増加 → 採択は9件
今回の採択結果により、私たちは、
■防衛装備庁と企業が結びついて「軍産連携」があからさまに強化された
■大学や公的研究機関には、企業と「産学共同」の形で防衛庁からの資金が流れ込む危険性が大
■その結果として、「軍産学複合体」の形成が懸念される ことを指摘しました。
私たちは今後も各大学や学協会、市民との連携を深めながら、「分担研究機関」となった大学に抗議するなど、「二度と戦争協力の科学を行わせない」ための訴えやはたらきかけを広く行っていく予定です。